※ 行政権は内閣に属する。内閣の統轄のもと、内閣府や総務省・財務省が置かれている。
※ 府・省には外局が置かれる。（国税庁は、財務省の外局）
※ 外局（委員会や庁）は、事務の量が多く本省の内部部局で処理しきれない場合や、事務の処理を本省とは独立して行った方がよい場合などに置かれる。
※ 国の行政機関には、合議により処理することが適当な事務をつかさどらせるため、審議会等の合議制の機関を置くことができる。
※ 省の長である大臣を助け、省務を整理し、各部局および機関の事務を監督する、各省の事務方のトップのことを事務次官と言う。
〈内閣〉
国の行政権を担当する合議制の機関。内閣総理大臣が国務大臣を任命し、組閣される。閣議により内閣が職権を行い、閣議は内閣総理大臣が主催する。
※ 閣議については、憲法や内閣法に明文の規定はないが、慣行により全員一致によるものとされている。
〈内閣府〉
内閣は、内閣府設置法に基づき、内閣に設置。内閣の重要事務に関する内閣の事務を助ける。政府全体の見地からの関係行政機関の連携の確保を図る。
〈省〉
省は、国家行政組織法に基づき、内閣の統轄の下に行政事務をつかさどる機関。
各省大臣は、行政事務を分担管理する。（各省には、副大臣や事務次官も置かれる。）
※ 国家行政組織法は内閣府や独立行政法人の設置根拠法ではない。
〈外局〉
外局は、府・省に直属している。内部部局の外に設置されている。
※ 府・省の内部の組織のことを内部部局という。（官房、部、課など）
※ デジタル庁や検察庁は府省の外局ではない。
～ 内閣府の外局 ～
公正取引委員会
国家公安委員会
個人情報保護委員会
カジノ管理委員会
金融庁
消費者庁
こども家庭庁（2023年４月設置）
～ 総務省の外局 ～
公害等調整委員会
消防庁
～ 法務省の外局 ～
公安審査委員会
公安調査庁
出入国在留管理庁
～ 外務省の外局 ～
外務省の外局はない。
～ 財務省のが外局 ～
国税庁
～ 文部科学省の外局 ～
スポーツ庁
文化庁
～ 厚生労働省の外局 ～
中央労働委員会
～ 農林水産省の外局 ～
林野庁
水産庁
～ 経済産業省の外局 ～
資源エネルギー庁
特許庁
中小企業庁
～ 国土交通省の外局 ～
運輸安全委員会
観光庁
気象庁
海上保安庁
～ 環境省の外局 ～
原子力規制委員会
～ 防衛省の外局 ～
防衛装備庁
〈命令の制定〉
行政機関が作る命令によって、具体的なルールを決める。（法律の委任が必要）
※ 制定する行政機関で、命令の名前が違う。
内閣（政府）が制定する命令を政令という。
内閣総理大臣が、内閣府所管の行政事務に関して制定する命令を内閣府令という。
各省大臣が、それぞれの行政事務に関して制定する命令を省令という。
府・省の外局である各委員会および各庁の長官が制定する命令を規則という。